この記事の監修者

獣医師 佐古田 良
おおとりい動物病院 院長
大田区のおおとりい動物病院です。
病気の相談、診療のみならず、食餌に関する素朴な疑問、日常のケアなど、どんなことでもお気軽にご相談ください。
| 医院情報 | |
|---|---|
| 病院名 | おおとりい動物病院 |
| 住所 | 〒144-0034東京都大田区西糀谷2-11-5 グランドステータス西糀谷1階 |
| 電話番号 | 03-6423-6747 |
| ホームページ | https://ohtorii-ah.com/ |
2025年12月26日
愛猫が痒そうにしていたり、皮膚がただれている、赤くなっているなど、皮膚病が疑われる状態になったことはありませんか?
言葉を話せない猫ちゃんが、痒そうにしているのはとても可哀想ですよね。
そんな猫ちゃんを皮膚病のかゆみや辛さから少しでも早く救ってあげられるように、飼い主さんも猫の皮膚病について知識を深めておくことが大切です。
ここでは、猫の皮膚病にはどのようなものがあるのか、またそれらの原因は何なのか?そして治療法についてもご紹介いたします。
目次
猫は、普段から自分でグルーミングをしています。
そのため、皮膚や被毛は常にきれいな状態ですが、折れ耳の猫ちゃんなど皮膚トラブルを引き起こしやすい品種もいます。
また、長毛の品種の猫ちゃんは、毛が長いため、皮膚の状態を確認しづらく皮膚病の発見が遅れてしまうことがあります。
猫ちゃんが苦しい思いをしないように、それぞれの皮膚病の症状や原因についてご紹介いたしますので、参考にしていただき、日頃から愛猫の皮膚に気をつけていただきたいと思います。
| 症状 | 皮膚のかゆみ、赤み、ブツブツ、かさぶた、脱毛 |
|---|---|
| 部位 | 顔まわり、首まわり、お腹、腰背部など |
| 原因 | 食物アレルギー、ノミアレルギー、猫アトピー皮膚症候群といった何らかのアレルゲンが原因。 |
| 症状 | ぶつぶつ、脱毛、じゅくじゅく、かさぶた |
|---|---|
| 部位 | 耳、鼻先 |
| 原因 | 蚊に刺されることによるアレルギー反応。 |
| 症状 | かさぶた、皮膚がウロコ状、皮膚が厚くなる、激しいかゆみ |
|---|---|
| 部位 | 頭部 |
| 原因 | 猫の皮膚にヒゼンダニというダニが寄生し、皮膚の角質層に穴を掘り、そのなかで排泄や産卵をするため、これに対してアレルギー反応を起こすことが原因。 すでに感染した個体との接触や床に落ちたフケのなかにダニがいてそれに触れることにより伝染します。 野良猫との接触により感染する可能性があるので、網戸越しであっても野良猫との接触に気をつけましょう。 人間や犬にも感染することがあります。 |
| 症状 | 脱毛、フケ、発疹、かさぶた |
|---|---|
| 部位 | 顔まわりや足まわり |
| 原因 | 猫によく見られる皮膚疾患のひとつで、真菌(=カビの仲間)によって引き起こされる感染症です。 野良猫と接触したことがあったり、多頭飼育の繁殖場で生まれた子猫が感染していることがあります。 子猫や老猫、持病がある免疫力が弱い猫に発症が多いです。 感染した猫と接触することや抜け落ちた被毛やフケからも感染するなど感染力が高く、再発リスクも高い皮膚病です。 人間へ感染することもあります。 |
| 症状 | 耳まわり、首まわりのかゆみ、耳の赤み、耳垢の増加 |
|---|---|
| 部位 | 耳 |
| 原因 | ダニなどの寄生虫や細菌、真菌、異物など原因はさまざまです。 折れ耳の猫は、耳の構造上、耳垢が溜まりやすく、外耳炎になるリスクが高いと言えます。 外耳炎が慢性化すると、鼓膜を障害し、神経症状を起こす危険性があります。 暖かい季節になりやすいですが、冬場であってもこたつやストーブが大好きな猫ちゃんは耳垢が多くなるので、注意が必要です。 |

猫の皮膚病治療については、皮膚病を引き起こした原因によって異なります。
寄生虫が原因の皮膚病は、寄生虫の駆除、細菌・真菌が原因の場合は、抗生物質や抗真菌薬による治療を行ないます。
アレルギーが原因の皮膚病については、まずは反応するアレルギー物質の特定を行ないます。
アレルゲンが特定することにより、アレルゲンとの接触、摂取を避けるようにします。
症状が体全体に広がっている場合、またお薬を舐めてしまう場合は、飲み薬が処方されます。
また症状が体の一部分であったり、軽症の場合は、外用薬が処方されることもあります。
また皮膚疾患においては、抗菌作用のあるシャンプーを使用し、増殖した細菌・真菌を減らすというシャンプー療法が行われることもあります。
いずれにしても、獣医師から処方された薬を用法要領を守って正しく服用することが大切です。
前述のとおり、猫の皮膚病にもいろいろな種類があります。
なかには、ほかの個体に感染するものもあります。
また犬などほかの動物や人間に感染するものもあるので注意が必要です。
「疥癬」「皮膚糸状菌症」は人間にも感染する可能性があります。
感染経路は、感染している猫と接触、ベッドや首輪、カーペット、おもちゃに付着した感染源です。
屋外に自由に出ていける猫ちゃんは、野良猫と接触している可能性があり感染している可能性が高いため、まだ症状が出ていない場合でも注意が必要です。
「疥癬」が人間に感染すると、かゆみと皮膚が赤くなる症状が出ます。
3〜4週間程度で自然治癒しますが、高齢者・子どもの場合には、症状が強くなる傾向があり治癒も遅くなります。
「皮膚糸状菌症」が人間に感染した場合、腕や首筋といった毛の薄い部分に症状が出ます。
赤い円状のリングのような皮疹が見られ、かゆみも伴います。
このような症状が見られたら、早めに受診するようにしましょう。
猫の皮膚病を防ぐためには、3つのポイントがあります。
外部寄生虫による皮膚病は、月に1回の皮膚に垂らすスポットタイプの駆虫薬での予防が効果的です。
室内飼いの猫ちゃんでも、寄生虫が人間の洋服などにくっついて室内に侵入し、猫に寄生することもあります。
室内飼いの猫ちゃんも注意が必要です。
猫が登れる高さのある家具やキャットタワー、狭くて暗い場所、日向ぼっこができる窓際など、猫ちゃんが快適に暮らせる空間づくりも重要です。
また器の高さ、素材を変えた水飲み場もいくつか用意すると良いでしょう。
またトイレは、1つだけでなく余分のもうひとつ用意することをおすすめします。
ストレスなく快適に過ごせる空間は、免疫力アップにもつながります。
日頃から、地肌や被毛を確認するため、猫ちゃんのブラッシングやスキンシップを大切にしましょう。
ブラッシングやスキンシップを日常的にしていることで、自然に皮膚や被毛の確認をすることができます。
飼い主さんが触っても猫ちゃんが嫌がることがないよう、ブラッシングやスキンシップを通じて、信頼関係を築いておくことが重要です。
猫の皮膚病には多くの種類があります。
かゆみという症状だけでも原因は同じとは限りません。
また原因によって治療法も異なります。
日頃から愛猫の皮膚や被毛の確認ができるよう信頼関係を築きつつ、異変を感じたら、動物病院を受診するようにしましょう。

獣医師 佐古田 良
おおとりい動物病院 院長
大田区のおおとりい動物病院です。
病気の相談、診療のみならず、食餌に関する素朴な疑問、日常のケアなど、どんなことでもお気軽にご相談ください。
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