コラム

2025年11月10日

犬の尿石症ってどんな病気?症状と治療法、なりやすい犬種とは

犬の尿石症ってどんな病気?症状と治療法、なりやすい犬種とは

犬の尿結石についてご存知でしょうか?
場合によっては、重篤な状態になる危険性がある犬の尿石症についてご紹介いたします。

犬の尿結石症とは?

犬の尿石症とは、腎臓や尿管、膀胱、尿道などの尿路のいずれかの部位に結石ができる病気です。
腎臓にできた結石は、腎結石、膀胱にできたものを膀胱結石、尿道や尿管にできれば、尿道結石、尿管結石と呼ばれます。

尿石症は、尿路の炎症、頻尿、乏尿、閉塞などの徴候を引き起こします。
これらの徴候に気づかず、そのまま放置していると、腎不全などの重篤な疾患につながる危険性があります。

犬の尿石症のメカニズムとは?

犬の尿石症は、尿中のミネラルが結晶化して腎臓や膀胱、尿道などの尿路に結石ができるメカニズムです。

オスとメスでは、尿石症のかかりやすさが異なります。
オスは尿道が狭くて長く、陰茎には陰茎骨という骨があるため、結石が詰まる可能性があります。
一方でメスは尿道が太く短いため、結石は詰まりにくいのですが、尿路感染症にかかりやすいと言われています。
尿石症で言えば、オスの方がかかりやすいとされています。

結石の種類とは?

結石には、ストルバイト結石、シュウ酸カルシウム結石、尿酸塩結石、シスチン結石といったものがあります。
そのなかでも比較的多いのが、ストルバイト結石、シュウ酸カルシウム結石です。

尿石症の原因とは?

尿石症の原因とは?

尿石症の原因はさまざまです。

  • 細菌感染
  • 基礎疾患や併発疾患
  • 遺伝的要因
  • 薬剤の影響
  • ストレス
  • 食事

犬の尿石症については、膀胱炎などの感染にともなって生じることが多いとされています。
特に犬の尿路結石の多くを占めるストルバイト結石の生成には、細菌が関与しているとも言われています。

基礎疾患や併発疾患については、門派体循環シャント、高カルシウム血症、尿路感染などにより結石生成が促進されるとされています。

このほか、尿酸塩結石やシスチン結石に関しては、遺伝的要因が多いとされています。
好発犬種としては次の犬種が挙げられます。

  • ウェルシュ・コーギー・ペングローク
  • イングリッシュ・ブルドッグ
  • バセット・ハウンド
  • ニューファンドランド

食事についても注意が必要です。
ミネラルを豊富に含む食事やおやつの過度な摂食は、結石の生成を促進する可能性があるので要注意です。

犬の尿結石の症状とは?

犬の尿結石の症状については、次のような症状が挙げられます。

  • 血尿
  • 頻尿
  • 排尿時に痛がる
  • 陰部を舐めている

初期には上記のような症状が見られます。
そしてこのまま放っておくと、結石が尿路につまり尿が排泄できなくなります。
これにより、尿毒症や腎機能障害を引き起こし重篤な状態になる危険性があります。

犬の尿石症の検査とは?

犬の尿石症を調べるためには、次のような検査を行ないます。

  • 身体検査
  • 尿検査
  • レントゲン検査
  • 超音波検査

犬の尿石症の治療とは?

犬の尿石症の治療方法は、尿石の種類や大きさ、尿石の位置や数、症状の重症度によって異なります。

  • 食事療法
  • 薬物療法
  • 外科手術

それぞれについてみていきましょう。

食事療法

ストルバイト結石や一部の尿酸塩、シスチン結石は、特定の処方食によって結石を溶かすことが可能です。
尿のpHを調整し、結石を構成するミネラル濃度を低下させることで、結石の溶解を促します。

薬物療法

サプリメントを服用したり、細菌感染による尿石症の場合は抗生剤を投与します。

外科手術

食事療法で溶解できないシュウ酸カルシウム結石や、緊急性の高い尿道閉塞の場合に、外科手術が行われます。
開腹手術による膀胱切開術が一般的ですが、結石のサイズによっては腹腔鏡下手術で行うことも多々あります。

犬の尿石症予防のポイントとは?

犬の尿石症を予防するためのポイントは、おもに4つです。

  • 食事管理
  • 水分摂取の促進
  • 定期的な排尿
  • 定期的な尿検査

それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

食事管理

栄養バランスの整った食事を与えることが大切です。
肥満は、尿石症を引き起こす原因のひとつになります。
日頃から、食事管理を行なうとともに、適度な運動も心がけてください。

また尿石ができてしまった場合、尿石の種類に応じて専用の処方食を与えることが最も重要です。
これにより、尿のpHやミネラル濃度を適切に保ち、結石の再形成を防ぐことができます。

水分摂取の促進

飲水量が少ないと、尿が濃くなってしまい、尿中の結晶濃度が高くなります。
これにより尿石ができやすくなります。

飲水量を増やすことで尿を薄め、尿中の結晶濃度を下げることが重要です。
複数の水飲み場を設ける、給水器を利用するなどといった犬が水を飲みやすくする環境を整えるとともに、ウェットフードへの切り替えなど、フードから水分を摂取するなどの工夫も有効です。

定期的な排尿

尿が膀胱に長時間溜まらないように、こまめな排尿を促すことも大切です。

定期的な尿検査

再発の兆候を早期に発見するためには、定期的に尿検査を行うことが大切です。

早めに徴候を見つけることができれば、それだけ重篤化を防ぐことができます。

特にストルバイト結石の原因となる尿路感染症の有無をモニタリングすることが重要です。

まとめ

犬の尿石症は、気づかずに放っておくと重篤化に至ります。

愛犬の尿石症を防ぐためにも、日頃の生活習慣や食生活などにも気をつけてあげましょう。

特に、飲水量や排尿回数に気を配るとともに、愛犬の尿の色にも注意しておくことが大切です。

この記事の監修者

おおとりい動物病院 院長 獣医師 佐古田 良

獣医師 佐古田 良

おおとりい動物病院 院長

大田区のおおとりい動物病院です。
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