コラム
2025年7月30日
猛暑に気をつけて!猫もなる熱中症!症状と原因、応急処置について

猛暑に気をつけて!!猫もなる熱中症!こんな症状なら熱中症かも?
猛暑になると、私たち人間も熱中症になる人が増えます。
猫の祖先は、砂漠に住んでいたという話を聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。
「じゃあ、猫は暑さに強いんだよね〜。」
「熱中症にはならないのでは?」
と考える人も多いでしょう。
実際のところどうなのでしょうか?
実は、猫も人と同じように猫も熱中症になるのです。
ここでは、猫の熱中症についてご紹介いたします。
目次
暑さに強いとされる猫はどうして熱中症になるの?
そもそも熱中症とは・・・
高温多湿な環境で体温調節がうまくできなくなることで、体のなかに熱がたまってしまうことで起こります。
猫の祖先は、砂漠で住んでいたので比較的暑さには強いのですが、実は湿度に弱いのです。
そのため、日本のような高温多湿なところでは、猫も熱中症になるというわけです。
おまけに猫は、体温調節も人間よりうまくありません。
私たち人間は、汗をかきますよね。
これは、体にたまった熱を汗をかくことで体の外に逃しているためです。
ところが猫が汗をかくのは、肉球のみ。
そのため、私たち人間のように体温調節があまりうまくできないのです。
猫が熱中症になる原因とは?
猫が熱中症になる原因は、大きく2つです。
高温多湿
猫が快適だと感じる温度は25℃前後、湿度は50〜60%ぐらいだと言われています。
・気温が30℃を超える場合
・気温が30℃を超えてはいないが湿度が高い場合
このような場合には、猫が熱中症になりやすいとされています。
高温多湿になりやすい環境として以下のような場所が考えられます。
・空調が効いていない場所
・換気ができていない場所
・直射日光が当たる場所
気温が高い日に換気もせず締め切った部屋や車内は要注意です。
熱中症になるリスクがぐんと高くなります。
熱中症は真夏だけ!と考えがちですが、気温が高くなってくる5月から秋口までは注意が必要です。
季節に関わらず、高温多湿の条件下では熱中症になるリスクが高まります。
個体差
上記に挙げたような高温多湿の環境であっても、個体によって熱中症になりやすい子、なりにくい子がいます。
・肥満の猫
・長毛腫
・短頭種
・体温調節が苦手な子猫・老猫
このほか、年齢や品種によっても熱中症リスクが高くなります。
熱中症の症状とは?
それでは、猫が熱中症になったときの症状について見ていきましょう。
愛猫家の皆さまはご存知だと思いますが、猫は、自分の体調がすぐれないことを隠す傾向にあります。
そのため、よほど注意深く見ていないと、熱中症の初期症状には気付けないこともあります。
それでは、軽度・中等度・重度、それぞれの症状について見ていきましょう。
軽度の症状
・元気がない
・食欲がない
・耳や肉球が熱い
・心拍数が早い
・呼吸が荒い
中等度の症状
・嘔吐や下痢をしている
・ふらふらしている
・口を開けてハアハアという短い呼吸をしている(パンティング)
これらの症状がある場合は、中等度の熱中症の可能性があります。
猫は通常、鼻呼吸をします。
口呼吸をしている場合(パンティング)は、体に異常が生じているサインです。
パンティングが見られる場合は、すぐに動物病院を受診してください。
重度の症状
・けいれんしている
・意識がない
・舌や口の中が青紫色になっている
これらの症状がある場合は、重度の熱中症の可能性があり、一刻を争います。
応急処置をしつつ、すぐに動物病院を受診してください。
猫の熱中症の応急処置
上記のような症状があり、熱中症が疑われる場合には、動物病院の受診をすすめますが、
家でも応急処置が必要です。
ここでは、応急処置の方法についてご紹介いたします。
猫の体温を下げる
私たち人間の場合も同じですが、まずは体温を下げる処置を行ないます。
冷やしたタオルや、保冷剤、氷のうなどを猫の首元や手足の付け根部分に当てます。
首元や手足の付け根付近は、猫の太い血管があり、この部分を冷やすと、体温を下げることができます。
このときに注意することは、保冷剤などはタオルで巻くなどして、直接猫の体に当てないことです。
猫の体に直接、水をかけても良いでしょう。
ただし、氷水をかけると冷えすぎてしまうこともあります。
こまめに体温を測り、様子を見ながらかけるようにしましょう。
猫に水を飲ませる
猫に水を飲ませることで、脱水症状の改善が期待されます。
ただし、猫の意識がもうろうとしていたり、意識がない場合、自分では水が飲めませんので、無理に飲まさないこと!
無理やり飲ませようとすると、誤嚥性肺炎を起こす可能性がありますのでご注意ください。
猫の熱中症対策
猫が熱中症にならないためにできる対策が2つあります。
① 気温が高い日は、室温や湿度をこまめに調節する
② 猫がこまめに水分補給ができるような環境を整える
エアコンをつけて出かけたにも関わらず、猫がリモコンを踏んだり、何らかに理由によってエアコンが切れてしまうこともあります。
そのような不測の事態に備えて、猫が自由に家のなかの涼しい場所を探すことができるようにしておくと良いでしょう。
また扇風機を使う際には、猫が誤って手や尻尾を挟まれないように注意しておきましょう。
窓を開ける際には、脱走に注意が必要です。
まとめ
猫は暑さに強いとはいえ、高い湿度には弱いとされています。
高温多湿である日本においては、猫の熱中症が増えています。
猫が熱中症になる環境は、私たち人間にとっても熱中症になりやすい環境です。
猫も人間も熱中症にならないよう気をつけたいものです。